作り方次第でいろんな見せ方ができる『ニッチ』についてご紹介します。
『ニッチ』を活用して暮らしを楽しくおしゃれにするっていうのはどうですか?
飾り棚や収納、インテリアとしてお部屋にニッチを取り入れるとおしゃれな室内空間を演出することができます。
ニッチとは、もともとは隙間やくぼみという意味で、建築では壁の一部をくぼませて飾り棚や収納にしたものを指します。
飾り棚を設置すると、壁面から数センチ〜数十センチ出っ張りますが、ニッチは壁をくぼませて作るために出っ張りがほとんどなく、場所を取らずにちょっとしたスペースづくりができます。
飾り棚として作る場合は、ニッチの中にダウンライトや間接照明を入れたり、コンセントを入れたりすることもできます。
収納目的で作る場合は、フックをいくつか設置したり、扉をつけて中を見せないようにしたり、可動棚を入れて有効活用した作り方をすることもできます。
また、ニッチの底面を古材のような味わいのある板にしたり、壁紙を貼って壁に同化させるようなデザインにしたりなど、同じような形のニッチでも素材やデザインで印象が変わってきます。
その他にも、ニッチの中の棚をガラス板やアクリル板にしてディスプレイをゴージャスに見せたり、ニッチの正面壁にタイルやコルクボードを貼ったりすることで、オリジナル感が高まります。
ニッチのメリットについて
ニッチの代表的なメリットとしては、
▶出っ張りが少なく、室内を広く使える
▶存在だけでおしゃれ感UP
▶オリジナル性が非常に高い
といった事が挙げられます。
なんといってもニッチのメリットは、壁をくぼませて作るために空間への圧迫感が少ないところです。
また、階段や廊下などの空間にニッチを作り、中にミニダウンライトを入れることで、何かを飾らなくてもニッチの存在だけで十分おしゃれ感がUPします。
ニッチのデメリットについて
ニッチのデメリットとしては、
▶壁厚以上の奥行きは作れない
▶外壁面に接している壁や耐力壁には作れない
▶飾る内容によっては地震対策が必要
などが挙げられます。
ニッチを作る際に大事なのは壁の厚さ。
そのためニッチの奥行によっては必要壁厚が厚くなり、通路幅が狭くなったり、壁を厚くすることによって圧迫感が出たりということもあります。
作ろうとしているニッチの場所の壁の厚さを確認することが大切です。
また、外壁面に接している壁や耐力壁の場合は、断熱材や構造上の問題があるためニッチを作ることができないので、ニッチを作りたい場所の壁がどういう役割を担っているのか、設計士さんにチェックしてもらうことが大事です。
また、飾りたいものにもよりますが、花瓶や陶器などの小物をディスプレイした場合、地震などで小物が転倒し、床に落ちて割れてしまうということも可能性として出てきます。
ディスプレイした時に滑り止めなどのシートを貼って、ある程度の揺れでも小物類が転がったり落ちたりしないよう対策することが大切です。
ニッチの活用アイデア
☆ディスプレイ棚
玄関、廊下、階段、リビング、寝室など、設置場所も多岐に渡ります。
LEDのミニダウンライトを入れて華やかにしたり、コンセントを入れておくとランプなどを置くこともできます。
季節を感じる花を花瓶に入れて飾ったり、インテリアグリーンを置いたりすることで、お洒落な空間を演出することもできます。
また、何かを飾らずに正面壁にタイルを貼ったりという方法もあります。
おしゃれな壁紙に変えたり、素材を変えたりして素敵なニッチを作ってみるのも良いかもしれません。
☆スイッチやリモコンのコントロールセンター
リビングやキッチンなど、スイッチやリモコンが集中する場所の壁を少しくぼませて、リモコンなどのでっぱりをスッキリさせるという手法も有効です。
特にインターホンのモニタ画面付き子機などは出っ張りがあるほうなので、ニッチの中に設置すればスッキリ見せることができます。
☆マガジンラック
子供用の絵本や雑誌類、料理本などを置いておくマガジンラック用のニッチを作っておくと、さっと取り出して使え、おしゃれで実用的です。
☆洗面収納
洗面化粧台付近は、住宅の中でも特に細々とした収納が必要とされるエリアです。
洗面化粧台は洗面室の角に設置することが多く、左右どちらかが壁に接していることがほとんどですので、その壁をくぼませて収納用ニッチを作ることもできます。
歯ブラシスタンドや整髪用スプレー、メイク用品、ドライヤーなどを収めたり、タオル掛けなどを設置したり、用途も様々です。
☆黒板やコルクボード
リビング、ダイニング、子供部屋など、ニッチを作ってその中に黒板やコルクボードを入れるという作り方もあります。
お子さんが遊ぶ用に作るときは高さを低めに設定し、学校からのプリントを貼っておいたり、家族の伝言などを書いておくような使い方をする場合には、家族が見やすい目線の高さにあわせるのがポイントです。
ひとくちにニッチといっても、その使い方や形は実に様々です。それぞれの家族の暮らしに合ったニッチを作って、素敵で快適な家づくりを目指してみてください。
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